子守唄の歌詞は怖いって本当!?
子どもが泣いてあやすために、お母さんが歌う子守唄ですが、実は子守唄の歌詞に、怖い歌詞が多いことはご存知でしょうか。
日本で古くから伝わる子守唄ですが、唄の歌詞には恐ろしい意味が隠されていることが多い。
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また地方によっては、歌詞がまるで違うものも多いもの。
子守唄はは、世界各国で様々なものが歌い継がれている。
クラシック音楽でも子守唄も歌詞ををつけたものも多く、シューベルト、ブラームス、ゴタールなどのものが有名である。
○実際に怖い子守唄!
実際に泣く子をあやすのではなく、泣いていると子どもをおどしている歌詞もある。
<高知県 土佐清水市>
ねんねするゆうて ねる子はかわい
おきて泣く子は つらにくい
つらのにくいやつ まな板にのせて
大根きざむよに きざんでおいて
うらの流れに 流したい
<宮崎県 日南市>
よい子よい子いうて 眠らん子は
びんたに てこぶし当ててやる
眠れ眠れ 猫の子
うっつけうっつけ 牛の子
ねんねこいうて 眠らずに
起けたら おかめが
とってかも とってかも
<熊本県 人吉市>
ねんねこや こんぼしや
ねんねこちゅうても ねらの子は
びんたに 手こぼし 二つ三つ
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○自分の境遇の辛さを唄たった子守唄もある!
「ねんねんころりよ」で始まる子守唄は、皆さんは聞いた記憶があると思う。
これは江戸時代により、代々受け継がれてきた長い歴史の歌である。
ねんねんころりよ おころりよ
坊やの子守りは どこへ行った
あの山越えて 里へ行った
里のおみやげ 何もろた
でんでん太鼓に 笙の笛
ねんねんころりよ おころりよ
意味なんて知らない子どもを、あやしているのは奉公している女中で、そのときの境遇を歌ったものとされている。
これは彼女らが自分の辛さを唄ったものとして伝えれれている。
それゆえに、歌詞も曲も暗いものばかりになちがちになってしまう。
中には奉公の辛さを、子守唄にしたり、世間を皮肉ったものなども散見する。
<竹田の子守唄>
守りもいやがる 盆から先にゃ
雪もちらつくし 子も泣くし
盆がきたとて なにうれしかろ
帷子(かたびら)はなし 帯はなし
この子よう泣く 守りをばいじる
守りも一日 やせるやら
はよもいきたや この在所(ざいしょ)越えて
むこうに見えるは 親のうち
<旦那さんより お家さんがひどい>
・
・
旦那さんより
お家さんがひどい
勤めかねますこの半季
・
・
守りよ守りよと
楽そに言うてじゃな
守りが楽ならしてみやれ
・
・
これは、五木の子守唄の類似唄で、奉公している先のお家で、「守り」とは子どものお守りを意味し、家の人の恨みを唄っている歌詞となっている。
<この子よう泣く> 大津市坂本本町
この子よう泣く 泣かん子もあろに
もちと泣かん子と 替えてほし 替えてほし
子ォがかわいけりゃ 良い傘おくれ
破れ傘では 子がぬれる 子がぬれる
この子これだけ よう泣くせがむ
お乳足らぬか 乳ばなれか 乳ばなれか
お乳たくさん ありますけれど
この子これだけ 性が悪い 性が悪い
性が悪いのは まな板の上で
きざみきざむように きざきざと きざきざと
きざみきざんで お醤油をかけて
親に見せたら 血の涙 地の涙
今の守り子は コイコイ習て
男呼ぶのも 来いと来いと コーイコーイ
これは奉公先の子どもがよく泣くので、泣かない子に代えてほしいと唄っている。
また雨の日にやぶれ傘では、自分や子どもが濡れてしまうので、良い傘に変えてほしいと願っている。
性格の悪い子は、「きざみきざむように」と子どもをきざんでしまうような恨みを表わしている。
このように、子守唄には当時奉公していた女性の恨みや妬みなどを唄ったものも多い。
現在伝えられている子守唄は、歌詞を替えて唄っているものも多いとされている。
○まとめ
・子守唄は実は、怖い歌詞が多かった。
・実際子どもをあやすのではなく、おどしているような歌詞も多かった。
・自分の境遇の辛さを歌詞にして唄った子守唄もある。
・当時忙し母親に代わり、奉公の女性が子どもをあやしていたのではないかと、子守唄の歌詞かうかがえる。
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