携帯電話の無線通信の仕組みってなに!?
今や生活の中で必需品(ひつじゅひん)となっている携帯電話(けいたいでんわ)は、いつでもどこでも電話をかけられて、とても便利なものになっています。
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携帯電話の最大の特徴は、「いつでも、どこでも電話ができる」ことでしょう。
これを実現できたのは、携帯電話は「電波(でんぱ)」で通話が行えることになります。
携帯電話は、契約(けいやく)している通信会社(つうしんがいしゃ)の基地局(きちきょく)と、電波を利用して通話(つうわ)を行います。携帯電話の普及(ふきゅう)に伴い、基地局もいたるところに設置(せっち)されているので、最近では地下鉄(ちかてつ)でも通話ができることになっています。
(携帯電話の無線基地局構成)
昔は、携帯電話が普及していない頃は、家で使われている固定電話(こていでんわ)や、出かけ先では公衆電話(こうしゅうでんわ)で通話していました。
(固定電話_kizitora.jp)
最近では、インターネットを使った無料通話アプリ「LINE(ライン)」などで、日本だけでなく海外の人と通話ができる時代になっています。
(ITmedia)
しかし、いつでもどこでも掛けられる携帯電話も、便利になった半面、緊急(きんきゅう)な用事でもないのに、いつでも電話をかけないといられないような、電話依存症(でんわいぞんしょう)の人も多くなってきています。
また出かけた際に、携帯電話を忘れると、とても不安になってしまいます。
さて、携帯電話で通話できる「無線通信」は、いつから行われたのでしょうか?
○「無線通信」とは?「無線通信」の歴史!
「無線通信(むせんつうしん)」とは、電線(でんせん)を使わない電気通信(でんきつうしん)のことです。
しかし、気候変動(きこうへんどう)や気温(きおん)などの気象変化(きしょうへんか)によって、通信が不安定なものになります。
無線で使われているものとしては、ラジオ放送、テレビ放送などがあり、通話が行われるものには、アマチュア無線、船舶無線(せんぱくむせん)、航空無線(こうくうむせん)、車両無線(しゃりょうむせん)などがあります。
無線通信で光によるものも含まれことがあります。これを「光無線通信(ひかりむせんつうしん)」と呼ばれています。
無線通信は、目に見えない「電波(でんぱ)」と呼ばれるもので、情報を伝えています。
電波が空気中を伝わることを実験で明らかにしたのが、ドイツの「ハインリヒ・ヘルツ」です。
(ハインリヒ・ヘルツ_Wikipedia)
1887年、ヘルツは鉄に銅線(どうせん)を巻きつけた「コイル」を2個用意し、それぞれ離れた場所にそれぞれ置いて、実験をしました。
そして片側に電気を流し、火花が出るようにし、離れた場所のコイルでも同じように火花が出るか、実験を行ったのです。
つまり、コイルから発生した電波(電磁波・でんじは)が、空気中を伝わって、もう一つのコイルに電気が伝わることを証明したのです。
この原理(げんり)を応用したのが「モールス信号」になります。
(blog.goo.ne.jp)
1895年にはイタリアの「グリエルモ・マルコーニ」が、電波を使った実験に成功させています。
(マルコーニと初期の無線機_time-space.kddi.com)
この時は高さ8メートルのアンテナを使い、2.4キロメートル離れた場所までメッセージを送ることに成功したのです。
これの実験の成功で、電波を使った無線通信が行えるようになっていきました。
それ以前にも、日本人の志田林三郎(しだりんざぶろう)が、1886年に、隅田川の水面を導体(どうたい)といして用いた「導電式無線通信(ゆうどうしきむせんつうしん)」の実験を行っています。
(志田林三郎_孔子の里│多久聖廟)
志田の実験は、マルコーニの無線実験よりも9年前に行われたとして評価(ひょうか)されている。彼は1888年に、日本初の工学博士(こうがくはかせ)となっています。
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○無線通信が普及したきっかけはタイタニック号の事故だった!
無線通信の実験に成功したマルコーニは、無線の免許を取得し、世界で初めて「無線通信会社(むせんつうしんがいしゃ)」を設立しました。
当時はすでに電線(有線)を使った通信が広く使われていたため、マルコーニの無線通信は、相手にされませんでした。
しかし、海の上を航行(こうこう)する船舶(せんぱく)では、電線を使うことはできません。
そのためマルコーニの技術を使った無線機(むせんき)が、大きな船舶で使われるようになりました。
その無線通信の活躍をしたものとして、無情にも「タイタニック号」の事故だったのです。
1912年に、多くの乗客(じょうきゃく)を乗せて航海(こうかい)していた豪華客船(ごうかきゃくせん)タイタニック号が、氷山にぶつかって沈没(ちんぼつ)する事故になります。
(タイタニック号_忍者ツールズ)
このタイタニック号に無線機(むせんき)が置かれていて、無線技士(むせんぎし)は「救難信号(きゅうなんしんごう)」を送ったのです。この救難信号を受信()じゅしんした近くの船が、急いでタイタニック号のもとへ駆(か)けつけたと言われています。
そこで、700人もの乗客を救うことができたのです。
このタイタニック号の事故は、の悲惨な事故でしたが、これをきっかけに、無線通信の便利さや重要性(じゅうようせい)が高まっていきました。
○まとめ
・今や生活の中で必需品である携帯電話は、いつでもどこでも電話をかけられて、とても便利なものになっている。
・携帯電話は「電波」で通話が行えることになったこと。
・昔は、携帯電話が普及していない頃は、家で使われている固定電話や、出かけ先では公衆電話で通話していた。
・最近では、電話依存症の人も多くなってきている。
・携帯電話で通話できる「無線通信」は、いつから行われたのでしょうか?
・「無線通信」とは、電線を使わない電気通信のこと。
・無線で使われているものとしては、ラジオ放送、テレビ放送などがある。
・通話が行われるものには、アマチュア無線、船舶無線、航空無線、車両無線などがある。
・無線通信は、目に見えない「電波」と呼ばれるもので、情報を伝えている。
・電波が空気中を伝わることを実験で明らかにしたのが、ドイツの「ハインリヒ・ヘルツ」ある。
・イタリアの「グリエルモ・マルコーニ」が、電波を使った実験に成功している。
・無線通信が普及したきっかけはタイタニック号の事故だった。
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