透明な氷の作り方はどうやって作るの?
家庭の製氷機で作る氷は、白かったり気泡ができていたりしています。
それに比べ、レストランなどのお店では、ジュースやコーラなど注文すると、グラスには透明な氷が浮かんでいます。
ここで、家庭の氷とレストランの氷の違いは、何なのでしょうか。
また自宅でも、透明で溶けにくい氷が作れるってご存知でしょうか。
スポンサードリンク
ほんのちょっとした手間をかけてあげるだけで、レストランやカフェバーで出てくるような、透明な氷を作ることができるんです。
○よけいなものを取り除く
透明な氷を作るには2つのことが重要となります。
当然氷を透明にするためには、きれいな水を使うことは勿論です。
自宅の水道水には、細かい空気のつぶや、水を消毒するための塩素などが入っています。
この不純物を取り除くためには、フィルターを使ったり、水を沸騰させたりしなけばなりません。
そしてもう一つは、ゆっくりと冷やして凍らせることです。
水に含まれている空気の粒をにがしながら、時間をかけて凍らせ、さらに少し、ゆらしたりして、気泡を取り除いていくのです。
こうして作られる透明な氷は、水だけがしっかり凍っているので、なかなか溶けにくいという特徴もあります。
○透明な氷を作る水は何を使うの?
透明な氷を作るために、水も重要になってきます。
自宅の水道水や市販されているミネラルウォーターなどを使う場合を説明します。
・水道水の場合
自宅で水道水を使う場合、一度水を沸騰させると、カルキを抜くことができ、沸騰させることで水の中の空気も抜くことができます。
・市販されているミネラルウォーターを使う場合
ミネラルウォーターのミネラルの含有量が少ない、軟水を使用します。これは不純物が少なくきれいな氷を、作りやすくするためです。
・浄水器を使う場合
浄水器を通すことで、水に含まれる不純物を減らすことができます。
○実際に透明な氷の作り方
透明な氷の作り方として、いろいろなやり方がありますが、ほんのちょっとの手間をかけることで、透明で溶けにくい氷を作ることができます。
(写真:matome.naver.jp)
・二段階で行う
冷凍庫に入れた水が凍るときに、外側から氷はじめます。
その時に、水に含まれる空気や不純物は真ん中に集まってきます。
ここで半分ほど凍ってきた頃に、一度凍っていな水を捨てます。
これは最初に入れた水の不純物が排除され、透明な氷を作ることができます。
・ときどき、撹拌(かくはん)してあげる!
ときどき水を撹拌することで、中の空気を抜けやすくしてあげます。空気が入り込まないように、ゆっくり撹拌します。
・ゆっくり時間をかけて凍らせる
透明な氷を自宅で作るには、冷凍庫の温度を少し上げて、-4℃~-10℃ぐらいの温度で、ゆっくり冷やしていくようにします。
温度を上げると他の冷凍物にに影響する場合は、製氷皿の下に発砲スチロールなどを置くことで、製氷皿だけが少し温度を下げにくくなります。
スポンサードリンク
○冷凍庫のない昔は、どうやって氷を作っていたの?
昔は当然冷凍庫なんてなかったので、氷屋さんが町に売り歩いていました。
大正時代には、氷屋さんで買った大きな氷を使って、冷やして冷蔵庫としていたのです。
氷屋さんは、一年中雪が残る山で、氷を作って運んでいたのです。
寒い冬にじっくりと作った氷は、透明で硬い氷だったのです。
1000年以上前では、ごく一部の身分の高い人だけが、冬の間に作った氷をかき氷にして、夏に食べていたそうです。
○凍らせない冷凍技術!
肉などを冷凍庫で保存すると、食材の中が凍って水の結晶が膨張して、肉の細胞膜を破壊してしまうことになります。
食べるときに解凍すると、旨味成分が外に出てしまうことになり、鮮度が長持ちしなくなります。
最近チルドや冷蔵室より低温の約-3℃~0℃で保存することで、鮮度が長持ちで、しかも氷点下なのに凍らせない技術で、おいしく保存することができるのです。
(写真:news.kakaku.com)
また食材が凍っていないので、そのまま包丁を入れても切ることもできるので、解凍する時間もかからなくなります。
○どうして氷は、水に浮くの?
コップの中の氷が、水に浮いているのを、見たことがあると思います。
(写真:amanaimages.com )
氷が水に浮くのは、水は液体より凍った状態の方が比重が軽くなるからです。
水を凍らせると体積が大きくなり、同じ氷の重さでも体積が違う場合、大きい体積の方が軽いということになります。
4℃の水を1とすると、氷の比重は0.92と水よりも小さくなります。
冷えた水は重くなって沈み、4℃より冷やすと水は逆に軽くなり表面に浮いてきます。それから0℃で凍ってしまうのです。
実は水から氷になった固体が、比重が軽くなるのは水だけなのです。
○まとめ
・自宅でもレストランのような透明な氷ができる。
・透明な氷を作る水は、水道水の場合一度沸騰させてカルキや空気を抜く必要がある。
・市販されているミネラルウォーターを使用する場合、ミネラルの少ない軟水を使用する。
・水が半分凍った時点で、真ん中の水を捨て、少し撹拌して中の空気を抜く。
・-4℃~-10℃の温度ゆっくり凍らせる。
・生成食品などを凍らせると、水の結晶が凍ることで膨張し食品の細胞を破壊してしまう。
・チルドや冷蔵室で低温の-3℃~0℃で凍らせないように保存することで、鮮度が長持ちする。
・コップの中の氷が、水に浮いているには、氷は水よりも比重が小さくなるからである。
スポンサードリンク