人の体にはDNAという設計図がある!
皆さんは「DNA」というと、事件がおこったときに、科学捜査(かがくそうさ)として「DNA鑑定(かんてい)」で人物を特定するようなことに使われていることは、ご存じのことでしょう。
また親子関係(おやこかんけい)をはっきりするために、「DNA鑑定」することもあります。
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今や「DNA」は、人を特定(とくてい)するためには有効(ゆうこう)な鑑定方法(かんていほうほう)であることは、日本だけでなく、世界でも認められています。
今では、誰でも「DNA鑑定」を受けることができます。
しかし、その昔DNA鑑定も不十分(ふじゅうぶん)な時代に、DNA鑑定だけを信用して、誤審(ごしん)の判決をした事件も少なくありません。
○「DNA」とは、どんなもの?
DNAとは、「デオキシリボ核酸(かくさん)」といって核酸の一種。
(写真:デオキシリボ核酸_Twitter)
地球上の多くの生物において遺伝情報(いでんじょうほう)の継承(けいしょう)を担(にな)う高分子生体物質(こうぶんしせいたいぶしつ)です。
人の体を顕微鏡(けんびきょう)で拡大してみると、皮膚(ヒフ)も毛も骨も臓器(ぞうき)も、すべて細胞(さいぼう)からできているのがわかります。
大人の場合、約60兆個もの細胞(さいぼう)でできています。
一つ一つの細胞の中心には「核(かく)」というものがあり、そこに二重らせん構造(こうぞう)(ねじれたハシゴのような形)をした「DNA」が巻きついています。
(イラスト:DNAの構造_livedoor Blog)
私たちの体の形や性格などを決める、いわば設計図(せっけいず)があるのです。
その設計図が「DNA」ということになります。
○「DNA」は科学捜査として使われている!
刑事事件(けいじじけん)などで、現場(げんば)で「DNA」を採取(さいしゅ)して、裁判(さいばん)で特定の人物としてDNA鑑定を用いています。
(写真:DNA鑑定_法科学鑑定研究所)
DNAがまだ発見されていない時代は、「指紋鑑定(しもんかんてい)」が主流(しゅりゅう)でした。
アメリカを始め世界各国の法科学者(ほうかがくしゃ)が、特定のマーカーのみを使用することを提案し、義務化(ぎむか)されている国もあるのです。
DNA鑑定は、個人を特定するために、本当に有効な手段なのでしょうか?
アメリカ連邦捜査局(れんぽうそうさきょく)(FBI)で認められているDNA鑑定は、約600兆人を一人ずつ見分けられる精度(せいど)だと言われています。
(写真:FBI_Naverまとめ)
そこまでの精度を求めなくとも、日本人の場合だと35倍でも、相当高く正確な結果を得ることができます。
すべての人類(じんるい)は人種(じんしゅ)に関係なく99.9%以上の遺伝子(いでんし)が一致しています。
体の中に含まれている細胞からDNAを1000万倍位増幅させて、これによって、21,000兆人を一人ずつ見分けられる解像度(かいぞうど)で検査が可能という。
その信頼性から、個人を特定させるためには、現在有効な手段として裁判においても、用いられているのです
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○DNA鑑定はいくらなの?
一つの細胞をより精度を高くして検査するのではなく、人の体のいろいろな箇所を採取して、精度を高める手法をとっています。
またより精度を高くするために、2度DNA鑑定を行い、より精度を高める方法をとっているところもあります。
FBIのような科学捜査の精度でなくても、近似値(きんじち)を多く検査対象とすることで、より精度を高めることができるのです。
DNA鑑定は、誰でも受けることができます。
その値段はピンからキリまでさまざまです。
先ほども言ったように、あまり精度を求めず、日本だけの精度をとったときなどは、料金は低くなります。
親子鑑定のプランとしては、15,000円~50,000円ぐらいから、裁判で使用するものとしては、精度が求められるので、60,000円~200,000円以上となります。
意外と安い値段となっていることに驚かされます。
○IPS細胞は、どんな病気でも治せるって本当!?
細胞(さいぼう)は人工的(じんこうてき)に、つくることができるようになりました。
「IPS細胞」を世界ではじめてつくることに成功した「山中信弥(やまなかしんや)」教授は、2012年にノーベル医学・生理学賞(せいりがくしょう)を受賞(じゅしょう)しました。
(写真:山中伸弥_Wikipedia)
IPS細胞とは、体のいろいろな部分に変身(へんしん)することができ、万能細胞(ばんのうさいぼう)と呼ばれています。
悪くなった部分の細胞を、IPS細胞でつくった細胞と取り換えて、病気を治すことができるのです。
(図:朝日新聞デジタル)
現在は本人の細胞を人工的につくることになっていますが、本人以外に使用することはできません。
将来IPS細胞によって、たくさんの命が救われるかも知れません。
○まとめ
・「DNA」というと、事件など人物を特定するようなことに使われている。
・親子関係をはっきりするために、「DNA鑑定」することもある。
・今では、誰でも「DNA鑑定」を受けることができる。
・DNAとは、「デオキシリボ核酸(かくさん)」といって核酸の一種。
・二重らせん構造(ねじれたハシゴのような形)をした「DNA」が巻きついている。
・「DNA」は、いわば設計図がある。
・人類は人種に関係なく99.9%以上の遺伝子が一致している。
・親子鑑定のプランとしては、15,000円~50,000円ぐらいから、裁判で使用するものとしては、精度が求められるので、60,000円~200,000円以上となる。
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