旧千円札で知られる「伊藤博文」は日本初の総理大臣であり、どうして暗殺されたのか？
あなたは今の日本の総理大臣が誰か知っていますか？
では、日本で最初の内閣総理大臣は誰なのか、ご存じでしょうか？
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それは、旧千円札でも知られ、日本で初の総理大臣となった「伊藤博文」なのです。
彼は最期に、中国を訪れ満州問題について非公式に話しあうため訪れていた、ハルビン駅で、大韓帝国(今の朝鮮)の民族活動家によって、暗殺されてしまう。
このように伊藤博文は、日本初の総理大臣で、なぜ暗殺されなければならなかったのか？
当時は、世界大戦の直前で世界は動乱の中にいた。
アジア最強の眠れる獅子である清国(今の中国)が、ヨーロッパの島国であるイギリスに敗れるなど、動乱が続いていた時代でもある。
○伊藤は長州藩の吉田松陰のもとで学んだ！
伊藤博文(いとう ひろふみ)は、長州藩の武士で、政治家。
幼名は利助(りすけ)、その後の俊輔(しゅんすけ)、さらに春輔(しゅんすけ)と名前を改名している。
(伊藤博文の生涯)
彼は長州藩の私塾である「松下村塾」に学び、幕末期の尊王攘夷・倒幕運動に参加する。
初代兵庫県知事を務め、大日本帝国憲法(旧日本憲法)の起草の中心となる。そして日本の内閣総理大臣を初代、５代、７代、１０代を歴任する。
博文が１４歳のとき、父の林重蔵が、伊藤家という武士の家に入ることになった。
こうして農民から武士の身分となった博文は、１６歳の頃から吉田松陰の「松下村塾」で学ぶようになる。
松陰が死んでから、博文は江戸幕府を倒すため、尊王攘夷運動に参加するようになっていった。
しかしそのためには、外国について知る必要があった。そこで伊藤は、藩の仕事としてイギリスに留学させてもらうことになった。
イギリスで伊藤は、その近代化された様子に驚いた。
軍の力、近代化した文化、発展した産業、これでは日本に勝ち目はないと思った。
外国を見習い、近代化して日本も国の力をつけなければならない。そのためにも幕府を倒し、国を変えていかなければいけないと、考えるようになった。
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○伊藤博文は憲法など近代的な国づくりを行う！
伊藤が日本に戻ってまもなく幕府は倒れ、明治という新しい時代がやってきた。
「散切り頭を叩いてみれば、文明開化の音がする」と言われるように、明治の幕開けとなった。
新政府に参加した伊藤は、どんどん政府の組織の中で、力をつけていくようになり、彼が３８歳のときに「内務卿(ないむきょう)」という、政府の役職につく。
しかしその頃から「板垣退助(いたがきたいすけ)」らによる、「自由民権運動」が盛んに行われるようになっていった。
(板垣退助_出典：ヒストリーランド)
そこで政府は「１０年後に国会を開く」と約束したが、そのためには憲法など、しっかりとした国づくりの仕組みが必要であった。
そこで伊藤は、ドイツやオーストリアの憲法を調査するため、ヨーロッパに渡り、調査することになった。
帰国後の１８８５年に「内閣制度」をつくり、日本で最初の内閣総理大臣となったのである。
１８８９年には、当時のドイツ憲法を参考にしてつくった「大日本帝国憲法」を発布し、その翌年には、初めての帝国議会(国会)を開くことができた。
(大日本帝国憲法 – 出典：Wikipedia)
それから伊藤は４回もの総理大臣を歴任するなど、政府の中心人物として活躍する。
しかし１９０９年、当時日本が植民地化を進めていた韓国を訪問したときに、植民地化に反対する韓国の若者に、暗殺されてしまう。
吉田松陰から、幕末に活躍した武士の多くが心配していた日本の将来やその思いを受け継ぎ、日本の近代化のために、生涯をかけて尽力した人物なのである。
○なぜ伊藤博文は暗殺されたのか？
１９０９年１０月２６日、ロシア蔵相ウラジミール・ココツェフと満州にて、朝鮮問題について非公式に話しあうため訪れていた、ハルビン駅で、大韓帝国の民族運動家の一人の青年である安重根によって、射殺されてしまう。
(伊藤博文暗殺_出典：livedoor Blog)
当時日本の政府は、「韓国」を合併する方針を明らかにしていた。しかし伊藤は、韓国保護国化政策に全く未練がなくなっていた。
日本の政策への韓国国民の恨みを買うことになり、朝鮮人・安重根による暗殺へとつながった。
伊藤が命が絶つまでの３０分間に、側近らとのやり取りがある。
伊藤は、自分を撃ったのが朝鮮人と知った。
「俺を撃ったりして、馬鹿な奴だ」
「俺は駄目だ。誰か他にやられたか？」
「森もやられたか・・・」
と言ったのが、伊藤博文の最期の言葉だったという。
伊藤博文６９歳であった。１１月４日に日比谷公園で、国葬が営まれた。
伊藤が残した国会は、国会は国の最高機関として今も機能している。
○まとめ
・日本の最初の総理大臣は、旧千円札の肖像画でも知られる「伊藤博文」である。
・彼はドイツ憲法を参考に「大日本帝国憲法」を発布し、初めて国会を開いた人物である。
・伊藤博文は長州藩の吉田松陰のもとで学んだ。
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