遊牧民として生活しているモンゴルの人たちはテントごとお引越し!
モンゴルの人たちは、草を求めて年に数回お引越しをしている。
モンゴルの草原には、羊(ひつじ)や山羊(やぎ)、牛、馬、ラクダなどの家畜(かちく)を放し飼いにして生活する「遊牧民(ゆうぼくみん)」と呼ばれる人たちがである。
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遊牧民は、家畜が食べる草を求めて、1年に数回、暮らしやすい場所に移動している。
その移動の度に家を壊(こわ)したり、また家を建てているのです。
そのため遊牧民の家は、しっかりとしたレンガ造りなどではなく、便利な組み立て式の、テントのようなものになっている。
この組み立て式の家を「ゲル」と呼ばれ、テントのように1時間ほどで簡単に組み立てることができるのです。
○テントの「ゲル」は快適な工夫がいろいろ
ゲルは円形で、中心に2本の柱によって支えられた骨組みをもち、屋根部分は中心から放射状(ほうしゃじょう)に梁(はり)が渡されている造りになっている。
(写真:syowa-3.sakura.ne.jp)
その外側には、羊の毛でつくられた「フェルト」と呼ばれるものをかぶせている。
フェルトを二重張りにしたりして、防寒としたり、暑いときは、フェルトの裾(すそ)を上げて、風通しをよくしたりすることもできる。
(写真:フェルト_キナリノ)
ゲルの内部は、直径4~6mほどの空間で、出入りするドアの正面を南向きに立てられている。
ゲルの中は、ドアの正面に向かって「左側が男性」の場所で、「右側が女性」の場所と決まっている。
(写真:東京弁当生活)
ゲルの中心には、かまどがあり、料理して食事をしたり家族が話したり、皆の憩(いこ)いの場となっている。
現在のゲルの外部には、発電(はつでん)をするための太陽光(たいようこう)パネルと蓄電池(ちくでんち)を設置して、衛星放送(えいせいほうそう)を受信(じゅしん)するためのパラボラアンテナなども設置されている。
(写真:yuta-footprints.blogspot.com)
これにより、数百キロにも渡って、何もない大草原でもテレビや携帯電話(けいたいでんわ)が利用できるようになった。
(写真:太陽光:モンゴル_ITmedia)
モンゴルの携帯電話の普及率(ふきゅうりつ)は、一人一台を超えており、スマートフォンなどが普及している。
現代のモンゴルの人たちは、IT化され便利な暮しをしているのです。
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○モンゴル地区の歴史
モンゴル民族(みんぞく)が居住地域(きょじゅうちいき)であるモンゴル高原にうち、清国(しんこく・今の中国)の支配下(しはいか)において、ゴビ砂漠以北一帯を外蒙古(がいもうこ、そともうこ)と呼ばれている。
(地図:Yahoo!ジオシティーズ)
南部一帯を内蒙古(うちもうこ)と呼ばれ、現在では中国領(ちゅうごくりょう)となっており、中国の自治区(じちく)が実質的(じっしつてき)に支配下(しはいか)となっている。
モンゴル地域は、中国とロシア帝国との境にあり、当時の清国(しんこく)は、ロシア帝国の侵略(しんりゃく)を防ぐために、モンゴル地域の人口密度(じんこうみつど)を高くした。
その内、内モンゴルでは遊牧地を漢人(かんじん)によって、遊牧地から耕地に変えれれ、中国の占領下(せんりょうか)に統治された。
それに反対した外モンゴルは、1911年に新潮(しんちょう、今の中国)から、独立を果たしている。
外モンゴル地区の面積は、156万ヘイホーキロメートル、人口は300万人である。
○まとめ
・モンゴルの人たちは、家畜が食べる草を求めて、1年に数回、暮らしやすい場所に移動している。
・テントの「ゲル」は快適な工夫がいろいろ
・ゲルは円形で、中心に2本の柱によって支えられた骨組みをもち、屋根部分は中心から放射状に梁が渡されている造りになっている。
・その外側には、羊の毛でつくられた「フェルト」と呼ばれるものをかぶせている。
・ゲルの中は、ドアの正面に向かって「左側が男性」の場所で、「右側が女性」の場所と決まっている。
・現在のゲルの外部には、発電をするための太陽光パネルと蓄電池を設置して、衛星放送を受信するためのパラボラアンテナなども設置されている。
・これにより、数百キロにも渡って、何もない大草原でもテレビや携帯電話が利用できるようになった。
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