冥王星はエリスの存在で惑星から外された理由ってなに?
昔小学校の理科などで惑星を覚えるとき「水金地火木土天海冥」という言葉で、学習した方も多いのではないでしょうか。
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その中で冥王星(めいおうせい)は長い間、太陽系(たいようけい)の9番目の惑星(わくせい)として、知られてきました。
しかし2003年(平成15年)、太陽の周りを回る、冥王星よりも大きい「エリス」という星が発見されたことで、問題が起こったのです。
NASA(アメリカ航空宇宙局)は、冥王星よりも大きいエリスは、10番目の惑星として発表したのです。
(イラスト:www.s-koichi.info)
○冥王星は準惑星に格下げ?
エリスが10番目の惑星になったのをきっかけに、惑星(わくせい)の定義(ていぎ)について「国際天文学連合総会(こくさいてんもんがくれんごうそうかい)」で話し合われることになったのです。
(写真:IAU・国際天文学連合会場_ジャンクステージ)
その結果、エリスは惑星とは認められなかったのです。
そればかりでなく、冥王星も惑星の仲間から外されることなってしまったのです。
その理由として、「軌道の近くに他の天体がないこと」という条件を、満たしていないためだとされています。
冥王星はエリスとともに、「準惑星」と位置付けられたのです。
○惑星であることの4つの条件ってなに?
惑星であることの4つの条件があるのです。
1.太陽の周りを回っていること。
2.十分な質量(しつりょう)を持ち、球体(きゅうたい)になっていること。
3.他の天体を遠くにまき散らし、黄道(きどう)の近くに天体(てんたい)がないこと。
4.衛星(えいせい)(惑星の周りを公転している天体)ではないこと。
冥王星は、1、2、4の条件を満たしているのですが、3の黄道に他の天体がたくさん存在していることから、惑星として外された理由となります。
また冥王星は海王星(かいおうせい)の内側まで、入り込んでいるので、惑星とは言い難いものです。
ちなみに、地球を公転している月は「衛星(えいせい)」として位置づけられています。
○冥王星とは、どんな天体なの?
冥王星(めいおうせい)は、太陽系外縁天体内(たいようけいがいえんてんたいない)で代表される、準惑星(じゅんわくせい)に区分される天体です。
(写真:冥王星_Wikipedia)
1930年にクライド・トンボー氏によって発見され、2006年までは、太陽系の第9惑星とされていました。
(写真:クライド・トンボー_www.geocities.jp)
太陽の周りを大きな楕円形(だえんけい)の黄道を持ち、黄道面(天球上における太陽の見かけ上の通り道)から大きく傾いている。
冥王星の直径は、2,370kmであり、地球の周りを回っている月よりも小さいことになります。
そもそも、冥王星はどうして惑星として位置づけていたのか?
トンボー氏は、当時最新の技術であった天体写真を用いて、数週間の間隔を空けて2枚撮影に成功している。
その画像の間で動いている天体を探す方法を捜索(そうさく)していたのです。
撮影(さつえい)した写真を丹念(たんねん)に精査(せいさ)している。
その結果冥王星は、惑星であるという結論になり、1930年3月13日にハーバード大学天文台へ電報を送ったことから、冥王星は惑星として登録されたのです。
その他に調べるすべがない時代であったので、この報告で惑星と認めらることになりました。
しかし当時の写真は、質が悪く他の天体を確認するのは、非常に困難なものであったことは事実です。
このようにして、冥王星を第9惑星として最近まで位置付けられていました。
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○エリスとは、どんな天体なの?
エリスとは、太陽外縁天体で、冥王星型天体の1つです。
(写真:エリス (準惑星)_ニコニコ大百科)
準惑星として分類され、冥王星よりも一回り大きな天体となっている。2003年に発見されました。
発見当時は太陽系から離れたところにあり、黄道面からかなり傾いた楕円形黄道を約560年かけて公転していると考えられています。
そんな遠くの彼方にある天体を探す技術は、すごいものがありロマンを感じます。
○まとめ
・冥王星(めいおうせい)は長い間、太陽系の9番目の惑星として、知られてきた。
・2003年(平成15年)、太陽の周りを回る、冥王星よりも大きい「エリス」という星が発見されたことで、問題が起こった。
・NASA(アメリカ航空宇宙局)は、冥王星よりも大きいエリスは、10番目の惑星として発表した。
・エリスが10番目の惑星になったのをきっかけに、惑星の定義について、再度話し合われることになった。
・その結果、エリスは惑星とは認められなかった。
・そればかりでなく、冥王星も惑星の仲間から外される結果となってしまった。
・冥王星はエリスとともに、「準惑星」と位置付けられた。
・惑星であることの4つの条件
1.太陽の周りを回っていること。
2.十分な質量を持ち、球体になっていること。
3.他の天体を遠くにまき散らし、黄道の近くに天体がないこと。
4.衛星(惑星の周りを公転している天体)ではないこと。
・冥王星は、3の条件を満たしていなかった。
・冥王星は、1930年にクライド・トンボー氏によって発見された。
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