キャメルとカラメルの違って何?キャラメルはいつ頃から食べていたの?
甘くてまろやかな味が人気の「キャラメル」は、今から100年以上前から日本人に愛されてきたお菓子(かし)なのです。
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日本で初めてキャメルらしきものが伝わったのは、今から500年ほど前の戦国時代(せんごくじだい)まで、遡(さかのぼ)ります。
当時は砂糖(さとう)をカリッと焼いて色をつけた、プリンの上にかかっているカラメルソースのようなものでした。
これは「カルメイラ」と呼ばれていました。
(写真:カラメル_マジカルキッチン)
それに対し「キャラメル」は、生クリーム、水飴(みずあめ)、砂糖、バターなどを熱して溶かし、それを冷やして固めることで、キャンディの一種のお菓子になります。
(写真:Spotlight)
カラメルは、水と砂糖のみを熱しして液体(えきたい)、カラメル化したもので、ちょうど水飴(みずあめ)のようなものです。
そして、ふくらし粉などを入れて、泡(あわ)だてさせたのが、カラメル(カルメラ)焼きと呼ばれている、お菓子となっていきました。
語源はポルトガル語の「Caramelo」に由来(ゆらい)しています。
○最初キャラメルは日本人には馴染みがなかった!
現在のキャメルが日本でつくられるようになったのは、明治の時代のことです。
アメリカでお菓子づくりを学んだ「森永太一郎(もりながたいちろう)」は、1899年に東京で「森永西洋菓子製造所(もりながせいようかしせいぞうしょ)」という小さなお店を開きました。
(写真:森永太一郎_www.lib.city.minato.tokyo.jp)
これが、現在お「森永製菓(もりなかせいか)」の会社のはじまりとなったのです。
そして森永は、さっそくアメリカで学んだお菓子の「キャラメル」を売り出します。
しかし、お客さんは横浜に住む外国人だけで、日本人には売れなかったのです。
当時アメリカのキャラメルは、たくさんのバターや牛乳が使われていて、牛乳やバターに馴染(なじ)みがなかなく、湿気の多い日本では、ベトベトとして溶(と)けやすいもので、日本人の口に合わなかったのです。
○日本人に合うキャメルを改良した!
そこで森永は、材料(ざいりょう)の割合(わりあい)や材料を煮(に)る温度(おんど)を工夫(くふう)し、溶けにくく、日本人好みの味に変えていったのです。
そして、キャメルを一粒づつ食べやすい大きさに切って、ロウをひいた紙で包むことで、湿気をふせぐようにしました。
また、当時のキャメルは持ち運びに便利なように、ブリキの金属でできた箱に入れて、売ったのです。
(写真:昭和なキャラメル_Yahoo!ブログ)
キャメルは売れるようになっていったのですが、これは大変値段が高くなってしまいました。
そこで1913年に、値段の安い紙の箱に入れて「ミルクキャメル」という商品名(しょうひんめい)をつけて、売り出しました。
これが今でも日本人に親しまれている「黄色い箱の森永ミルクキャラメル」の誕生(たんじょう)になりました。
(写真:キャラメル_森永製菓)
翌年1914年に東京で開かれた「大正博物館(たいしょうはくぶつかん)」で、おみやげ用として売り出したところ、キャメルは大人気となったのです。
こうしてキャメルは、多くの日本人に、受け入られるようになっていきました。
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○新たなキャメルの誕生へ
キャラメルは、さまざまなお菓子の味付けにも、使われるようになります。
ポップコーンにキャラメルを絡(から)めて「キャラメルポップコーン」にしたり、キャラメル味のチョコレートにクッキー、ケーキやプリンなどにも、キャラメルを使うようになっていきました。
(写真:キャラメル ポップコーン_Naverまとめ)
また、冷蔵庫(れいぞうこ)が普及(ふきゅう)した今では、森永が苦労した「キャラメルは溶けやす」という特徴をうりにした「生キャラメル」という商品を出しました。
「生キャラメル」は、普通のキャラメルと違って、生クリームを増やし、口に入れた瞬間にたちまち、口の中で溶けるやわらかい、キャラメルなのです。
このように、最初日本人に馴染みの無かった「キャラメル」だったのですが、日本人にあうように改良して、日本人にあうキャラメルとしていきました。
○まとめ
・「キャラメル」は、今から100年以上前から日本人に愛されてきたお菓子である。
・カラメルは、水と砂糖のみを熱しして液体、カラメル化したもので、ちょうど水飴のようなもの。
・キャラメルは、生クリーム、水飴、砂糖、バターなどを熱して溶かし、それを冷やして固めることで、キャンディの一種のお菓子。
・現在のキャメルが日本でつくられるようになったのは、明治時代。
・森永太一郎は、1899年に東京で「森永西洋菓子製造所」という小さなお店を開き、売り出したのが始まりとされている。
・当時は、お客さんは横浜に住む外国人だけで、日本人には売れなかった。
・日本人に合うキャメルを改良して、現在のキャラメルとして売り出した。
・キャラメルは、さまざまなお菓子の味付けにも、使われるようになっていった。
・最初日本人に馴染みの無かった「キャラメル」だったのですが、日本人にあうように改良して、日本人にあうキャラメルなった。
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