ゴムは植物からできているって本当?
今では生活に欠かせない「ゴム」ですが、そのゴムは「ゴムの木」から作られていることは、ご存じでしょうか。
ゴムの木とは、木の樹液などからゴム資源として、採取できる木ということになります。
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ゴムの木は、天然ゴムの主要な原産地としてブラジル、今日では観葉植物としてインドゴムとなります。
(写真:kanyou.pipin.jp)
○ゴムの初めての出会い
ゴムと最初に出会ったのは、「コロンブス」と言われています。
彼は15世紀末に行われた2回目の航海のときに、カリブ海のハイチ島に滞在していました。
その時、子どもたちがゴムの樹液でつくったボールで、遊んでいるのを見たと言われています。
その頃コロンブスの地元であるヨーロッパ人には、まだゴムを使いこなすことができませんでした。
そうです、ゴムをどのように使っていいのか「使い道」すら知らなかったのです。
ゴムが発見されてから、およそ200年以上経った1735年にフランスの地理学者「シャルル・マリー・ド・ラ・コンダミーヌ」が、南アメリカに探検していました。
(画像:search.ppsimages.co.jp)
シャルルは、最初のアマゾンの科学調査を行ったことでも有名で、1736年に、現地住民が採取する「パラゴムノキ」の樹皮を調査し、そのゴムに特異な性質があることを発見しています。
その後、本国フランスの科学アカデミーで報告し、以後ゴムは産業発展の火付け役となっていきました。
○ゴムの採取は大変だった!
ゴムはゴムの木の幹を傷つけと、白い樹液を出します。
これがゴムの原料となり、木から流れ出るとすぐに固まってしまう厄介なものだったようです。
(写真:blog.livedoor.jp)
ゴムの木のすぐ近くで、少しずつ使うのであれば問題ないのですが、遠くヨーロッパにたくさんのゴムの樹液を、運ぶことができなかったのです。
当時は、いったん固まったゴムを溶かして、利用することができなかったので、そこでゴムを遠くに運ぶための方法が、だんだん研究され始めました。
○ゴムの原材料を遠くに運ぶ方法とは?
まず、ゴムの樹液に「酸」などの物質を加えて固め、ローラーで平になるように押しつぶし、それを乾かしてから、船に積み込みました。それを遠方のヨーロッパに運び、ゴムをいったん溶かしてから、ゴムを精製することを発見しています。
ゴムの最初の製品として作られたのは、「消しゴム」だっと言われています。当時の人々は、鉛筆で書いた字を消せると不思議なものとして、消しゴムを利用していました。
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○ゴムを本格的な利用へ
ゴムを工場で大量に作られるようになったのは、19世紀の終わりごろとされています。石油からガスをつくるときに出る物質で、ゴムを溶かせることがわかってきたのが、きっかけでした。
当時ガス灯が盛んにつくられるようになり、そのガス灯にゴムを利用することで、次々とゴム工場ができていきました。
さらに、ゴムをいろいろな物を混ぜれば、より扱いやすくなることも分かってきて、ゴムの利用法は大きく広がっていくのです。
最近ではゴムの木の樹液を使わなくても、人工的にゴムを作ることができるようになってきています。
○車のタイヤのが発明された理由
タイヤの歴史は長く、紀元前3000年頃までさかのぼるとされています。チグリス川、ユーフラテス川地域の遺跡から発見されいます。
当時は円盤状の板をつなぎあわせてつくった簡単なものでありました。二つの丸い車輪に板をのせて、引いていたものと思われます。
(絵:www.tubelest.co.jp)
しかし、当時として画期的で便利なものであったに違いありません。
それからゴムのタイヤが発明されたのは、つい最近のことで、1867年、今から130年前にタイヤにゴムを使用するようになったのです。それは、タイヤにゴムを接着剤でくっつけたもので、時速30km/hで走行すると、タイヤが焼けて煙がでたという。
現在のタイヤに空気を入れて、走る自動車になったのは1888年頃と言われています。
ゴムを使ったことにより、随分乗り心地も良かったと思われます。
○まとめ
・ゴムは「ゴムの木」の樹液からつくっていた。
当時はゴムの使い道を知らなかった。
・ゴムの木から採取した樹液はすぐに固まってしまうので、遠くに運ぶことが困難であった。
・遠くに運ぶ技術が発明されて、ヨーロッパでゴムを使い始めるようになった。
・ゴムで作った最初の製品は、「消しゴム」だった。
・ゴムは車のタイヤになくてはならない存在である。
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