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赤ちゃんのときに検査した血液型は変わるの?

生まれてすぐに、血液検査をすると、その後血液型が変わるので、検査しない方が良いという話しをよく聞きます。

はたして、生まれてすぐ血液検査をしない方が良いのでしょうか。

血液には、赤血球の抗原と抗体が深く関わってきています。





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抗原の数は、非常にたくさん存在しています。この抗原は自分以外のものが体内に侵入してくるのを、常にチェックしています。

一方抗体は免疫グロブリンとも言われ、抗体の細胞を作り出しています。

自己以外の抗原に対して抗体が作られ、抗体を介してさまざまな反応を引き起こします。

生まれたばかりの、赤ちゃんがこの抗原をうまく作られずに、血液型を判定しにくい場合があります。

free-images.gatag.net(写真:free-images.gatag.net)

だから成長して、血液型が変わったのではなく、ちゃんとした「抗原を検査できなかった」ということが言えるわけです。

○血液型検査はどうやって調べるの?

血液型を調べる方法としては、一般的にABO血液検査が行われます。

まず血液を採取して、赤血球のA型抗原とB型抗原と血漿(けっしょう)側に含まれる抗A抗体、抗B型抗体の有無を測定します。

それぞれの結果を照合して、A型、B型、O型、AB型というように診断されるのです。

出生後28日未満の新生児は、血漿(けっしょう)内の抗A抗体と抗B抗体がまだ作られていないため、検査ができません

検査しても、この時期の新生児はママからの抗体に影響しているので、正確な検査ができなくなってしまいます。

検査する時期としては、赤血球側のA抗原、B抗原が十分強くなる、生後1年後から、さらに血漿(けっしょう)内の抗A抗体、抗B抗体が体内にできるまでに、約2年~4年かかる言われています。

従って、赤ちゃんが確実な血液検査をするには、4歳以降の検査が望ましいとされています。

192abc.com(写真:192abc.com)

血液型検査は、病気ではないので保険適用は対象外となり、全額負担となります。

しかし保険が適用されなくても、1,000~3,000円前後なので、そんなに負担なく検査することができます。

医療機関によって異なってくるので、受診する前に調べておいた方がよいでしょう。




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○血液型によって性格が違うの?

科学的には、血液型と性格に関係があることは認められていません。
しかし、今日の日本では、血液型と性格を占うことが多いのは、どうしてでしょうか。

www.yamamototetsu.com(写真:www.yamamototetsu.com)

1970年~2000年代にかけて、日本で多くのテレビや書籍が根拠もなく、血液型と性格について広められました。

日本での影響を受けた韓国、台湾といったアジアの一部地域で広がっているだけで、世界的にみれば性格と血液型の習慣はないようです。

筆者自身も、血液型と性格については、多少なりとも関係があるのではないかと考えていますが、統計学にもとづいた占いと同じで、科学的な根拠とは別物となります。

そもそも、日本は多民族国家ではなく、他の国の民族の影響をあまり受けていない。そこで、区別をつけるために血液型による性格の違いを、指摘していったのはないかと思われます。

○世界の人種・民族別にみた血液型の割合

世界の人種・民族別にみると、O型が一番多いことになります。
次にA型、B型、AB型の順になっています。

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西洋では、O型とA型が圧倒的に多く、B型とAB型は少ないという統計が出ています。

オーストラリア大陸と周辺のアボリジニの先住民には、B型とAB型がいません。中南米のペルーは100%がO型で他の血液型はないという統計結果もあります。

お隣り韓国や中国(北京)などは、むしろB型が多い人種であるという統計になっています。

日本では、A型が一番多く、次にO型、B型、AB型の順になっています。

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日本では、AB型を除いて血液型にあまり差は見られない人種とも言えます。

○血液型と病気の関係について

万能であるO型は、他の血液型と比べて、病気にかかりにくいということも、明らかになっています。

O型は膵臓がんや血栓症にかかりにくく、感染症のマラリアにもかかりにくいと言われています。
ただ、胃や腸など消化器系の潰瘍(かいよう)には弱いとされています。

2009年に米国立がん研究所が発表した論文では、約10万人を8年間追跡調査した結果、すい臓がんになりやすさについてO型に比べて、B型は約1.7倍、AB型は1,5倍、A型は1.3倍リスクがあると発表しています。

A型は、胃がんや子宮がんにかかりやすい。

B型は、結核にやや弱い傾向にある。

AB型は喘息に弱く、梅毒にも感染しやすいとされています。

○双子なのに父親が違うって、本当にあり得るの?

以前ニュースで双子なのに、父親が違う記事をみました。

ベトナムで生まれた双子が似ていないからという理由で、DNA鑑定で調べたところ、双子の赤ちゃんはそれぞれ別々の男性だったことが判明した。

病院で取り違いが疑われたが、検査の結果そうでないことが分かり、2人の赤ちゃんは同じ母親で、父親だけが違っているという。

これは、いったいどうことか?

記事によると、女性の卵子の寿命は12~48時間、男性の精子は7~10日間生存すると言われています。

本来1か月に1個だけの排卵が2個以上あったときに、そういった奇妙な双子が生まれてくるという。

その前後1週間以内に複数の男性と不貞行為を持つと、父親が違う双子が生まれる可能性があると指摘しています。

なんか怖い感じがしますね。

○まとめ

・生まれてすぐ血液検査をすると、赤ちゃんに赤血球の抗原と抗体がうまく作られずに、血液型が判定しにく場合がある。

・血液検査には、ABO検査が行われる。

・出生後28日未満の新生児は、抗体がまだ作られないので、検査はできない。

・血液検査は、保険の適用外であるが1,000~3,000円程度で検査ができる。

・血液型と性格については、科学的な根拠はない。ただ統計データによる占いと同じ扱いになる。

・人種によっては、B型、AB型がいない人種もある。

・南米ペルーでは、100%O型の血液型しかいない。

・血液型による病気の因果関係がある。

・ベトナムで父親違いの双子がいる。




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