犬はどうして暑いと舌を出してハァハァしているの?
暑い夏の日や、運動したときなどイヌはどうして、ハァハァ舌を出しているのでしょうか。
人間はそういう時は、汗をかきますよね。
イヌは汗をかかないのでしょうか。
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人間は暑いとヒフの汗腺から汗が出てきます。
その汗が蒸発するときに熱をうばいます。これを「気化熱」といい、液体が気体に変換される際に、周りの熱をうばう原理となります。
(図:汗腺_big-sheep.com)
このため人間などは汗をかくことで上がった体温を下げて、体内の温度を調整することができます。
ところがイヌやネコなどの場合は、足の裏の肉球の場所しか汗の出る穴(汗腺)がないのです。
(写真:犬の肉球_karapaia.livedoor.biz)
つまり人間のように、全身で汗をかくことができないのです。
○イヌは「舌」を出して体温を調整している!
イヌは、全身で汗をかいて体温を調整することができないため、暑いときや運動をしたときなど、口を開けて舌を出してハァハァと激しく呼吸をするのです。
(写真:犬が舌を出してハァハァ_helloiinu.exblog.jp)
呼吸の回数を増やして、体の中の体温を外に出して、体温を調整しています。
普段イヌは、一分間に20数回の呼吸をしていますが、舌を出してハァハァと呼吸をしているときは、なんと一分間に300回以上呼吸することがあると言います。
この激しい呼吸を「浅速呼吸(せんそくこきゅう)」と言います。
浅速呼吸は、少ない換気量を伴う速くて浅い呼吸で、短い吸息とやや長く続く呼吸からなります。
口腔内や気道から水分蒸発による、放熱反応として浅く速い呼吸となっています。
人間も過度に緊張したときなど、過呼吸となり「浅速呼吸」となることがあります。
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○イヌは「舌」を出してハァハァしているときの対処!
イヌは、元来寒い地方に住む動物なのです。
寒さには強いのですが、暑さにはめっぽう弱い動物なのです。
人間は暑いときなど汗をかくと、服を脱いだりして体温を調整することができますが、イヌは全身が毛皮でおおわれています。
そのため体温が上がってしまうと、なかなか体温を下げることができなくなります。
イヌがハァハァして舌を出しているときは、唾液を蒸発させて熱を放出しています。
イヌが舌を出して「浅速呼吸」している場合、脱水症状になることがあるので、早く熱を下げるように心掛けてください。
日かげに行って休ませ、水分補給も忘れずにしてあげましょう。
(写真:detail.chiebukuro.yahoo.co.jp)
またイヌは暑いときなどは、「浅速呼吸」はしていないものの、舌を出しっぱなしにしているときは、暑いという意味なので、運動は避けるようにしましょう。
(写真:xn--48j6b908ql3ixwomim.com)
夏の暑い間は、イヌが快適に過ごせるように、気を配ってあげましょう。
また夏の暑いときには、過度な運動を避けましょう。
○まとめ
・人間は暑いときなどは汗をかいて体温を調整している。
・イヌは汗をかくことができないので、舌を出してハァハァ息をしている。
・イヌが舌を出してハァハァと呼吸をしているときは、なんと一分間に300回以上呼吸している。
・激しい呼吸を「浅速呼吸(せんそくこきゅう)」と言う。
・口腔内や気道から水分蒸発による、放熱反応として浅く速い呼吸する。
・イヌが舌を出して「浅速呼吸」している場合、日かげに行って休ませ、水分補給も忘れずに。
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