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医学界を大きく変えた「iPS細胞」実用化はいつなの?

あなたは「iPS細胞(さいぼう)」という名前を、新聞やテレビなどでも、何度か聞いたことがあると思います。





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体の細胞の遺伝子(いでんし)を導入(どうにゅう)することで、多くの細胞に分化(ぶんか)できる、万能細胞(ばんのうさいぼう)であることが知れれています。

それまでは、臓器(ぞうき)などを取り除く手術を行った場合、取り除かれた細胞はもとには戻りません。

但し、肝臓(かんぞう)は、切り取っても再生する能力があります。

その場合、他人の臓器などを切り取って、失われた臓器と入れ替えることになります。

しかし、体内では違う組織(そしき)がきたということで攻撃(こうげき)してしまい、拒絶反応(きょぜつはんのう)を起こします。

拒絶反応を抑(おさ)えるために、体内の攻撃を緩(ゆる)めると、今度はいろいろな病気になり、合併症(がっぺいしょう)を引き起こすことになってしまいます。

iPS細胞は自分の細胞で、その細胞を増殖して体内の組織に組み入れるので、拒絶反応はまず無いとされています。

○iPS細胞とは、どんなものなの?

iPS細胞とは、「人工多機能性幹細胞(じんこうたきのうせいかんさいぼう)」と呼ばれています。

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体細胞を分裂増殖(ぶんれつぞうしょく)を経(へ)て、自己複製能力(じこふくせいのうりょく)を持たせた細胞のことです。

2006年に京都大学(きょうとだいがく)の山中信弥(やまなかしん)教授(きょうじゅ)が率(ひき)いる研究グループによって、マウスのヒフ細胞から、初めて作られることに成功しています。

%e5%b1%b1%e4%b8%ad%e4%bc%b8%e5%bc%a5_wikipedia(写真:山中伸弥_Wikipedia)

山中教授は、iPSの「i」にしたのは、米アップルの携帯音楽プレーヤーの「iPod」のように普及(ふきゅう)してほしいという、願いから、命名(めいめい)されたものと言われています。

このiPS細胞をつくる技術の研究をしたことで、2012年に山中教授たちは、ノーベル生理学・医学賞を受賞しています。

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iPS細胞を使うと、自分の体から取り出した細胞をもとに、目や耳、手足、心臓(しんぞう)などの臓器(ぞうき)を、人間の体のいろいろな部分を作りだすことできるものなのです。

例えば、病気の人の皮膚(ひふ)の細胞から、新しい心臓(しんぞう)や血管(けっかん)や手足などの細胞を作れてしまうのです。

もともと自分の体から作られた組織であるので、体内に移植しても、体に合わないというリスクは、極めて少ないとされてます。

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これがiPS細胞のすごいところなのです。

○iPS細胞は問題はないの?

文部科学省(もんぶかがくしょう)では、「iPS細胞研究のロードマップ」を定め、実用化(じつようか)の目標年を決めていますが、あくまで目標の数値となっています。

安全性(あんぜんせい)を確実(かくじつ)にするために、まだ研究が必要で、実用化には至っていないのが現実です。

何が問題となって、実用化に至っていないのか。

マウスを使用した実験では、まだ100%確実と言える結果がでていません。

まず問題とされているのは、何でも分化できる多機能性を持ちますが、遺伝子異常(いでんしいじょう)を引き起こす、リスクがあるということのようです。

iPSにより分化した細胞が「癌化(がんか)」を、引き起こしてしまうのです。

この癌化を改善していかないと、実用化にならないことになります。

それらの問題を改善されていけば、いろいろな医療(いりょう)に応用できることは、間違いありません。




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○ES細胞との違いってなに?

ES細胞とは、「胚性幹細胞(はいせいかんさいぼう)」で、生体外(せいたいがい)にて、理論上(りろんじょう)すべての組織に分化する多機能性を保ちつつ、ほぼ無限に増殖(ぞうしょく)させることができます。

体細胞より作られるiPS細胞とは異なります。

ES細胞は、体外培養(たいがいぼうよう)後、胚(胎内)に戻し、固体中の組織を分化させることができます。

es%e7%b4%b0%e8%83%9e_%e5%ad%a3%e7%af%80%e3%81%ae%e7%97%85-com(図:ES細胞_季節の病.com)

この高い増殖能力(ぞうしょくのうりょく)から、遺伝子(いでんし)にさまざまな操作を加えることができるので。倫理的(りんりてき)な問題も出てきています。

iPS細胞もES細胞も、どちらも「万能細胞(ばんのうさいぼう)」と呼ばれています。

どのような体の組織や臓器(ぞうき)の細胞にも、分化することできる、まさに万能な機能を持った細胞ということになります。

「万能細胞(ばんのうさいぼう)」は今後、再生医療(さいせいいりょう)への応用として、もっとも期待されている分野となります。

○まとめ

・「iPS細胞」は、体の細胞の遺伝子を導入することで、万能細胞であることが知れれている。

・PS細胞は自分の細胞で、その細胞を増殖して体内の組織に組み入れるので、拒絶反応はまず無いとされている。

・体細胞を分裂増殖を経て、自己複製能力を持たせた細胞のこと。

・2006年に京都大学の山中信弥教授が率いる研究グループによって、マウスのヒフ細胞から、初めて作られることに成功している。

・2012年に山中教授たちは、ノーベル生理学・医学賞を受賞している。

・安全性を確実にするために、まだ研究が必要で、実用化には至っていない。

・何でも分化できる多機能性を持ちますが、遺伝子異常を引き起こす、リスクがあるという。

・それらの問題を改善されていけば、いろいろな医療に応用できることは、間違いない。




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