油汚れに強い味方「亀の子たわし」はもともとは靴ふきマットだった!?
今日は家庭によくある「亀の子たわし」についてです。
あなたは、ご飯を食べ終わってから、洗い物のお手伝いをしたことがありますか。
お皿やコーヒーカップなどは、たいていスポンジで洗いますが、お鍋など硬い物や焦げ付いた物を洗うときは、「亀の子たわし」でごしごし洗うのでは、ないでしょうか。
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「亀の子たわし」をよく見ると、手に持つ部分の根元に、金具がついています。
もともとは、毛虫のように長い一本の棒になっている物を、折り曲げてつくられているのです。
まるで亀のような形をしていて、とても持ちやすいですね。
この「亀の子たわし」を発明したのが、「西尾正左衛門(にしおしょうざえもん)」という人物なのです。
(西尾正左衛門_労務行政)
○「亀の子たわし」はもともとは靴のマットだった!
当時「亀の子たわし」が発明されるまでは、縄や藁(わら)をまとめて、しばった物で洗い物をしていたのです。
(わらのたわし_minamura.jp)
正左衛門は、どのようにして「亀の子たわし」を思いついたのでしょう。
正左衛門は、明治の中ごろ、文京区小石川で生まれている。
彼が奉公している油屋にいたときに、樽の掃除に使えるものを考えていた。
そこで母親がつくっていた靴拭(くつふ)きマットにヒント得て、「亀の子たわし」を考案したとされています。
正左衛門が最初に発明したのは、ヤシの木の仲間である「シュロ」という木の皮を針金で巻いてつくったマットでした。
(シュロの木)
それまでの靴拭きマットは縄をあんでつくっただけでしたが、正左衛門の考えたマットは、靴の裏の汚れがとてもよくとれたと、評判だったのです。
(靴拭きマット_ダイヤモンド・オンライン)
正左衛門は、自分の発明品の特許を取りたいと考えていました。
ところが特許庁から「同じような品物がイギリスで発明されている」と言われ、特許を取ることができなかったのです。
さらに、正左衛門が売り出した針金入りの靴ふきマットは、最初はよく売れたのですが、何回か使ったり、体重が重い人が乗ると、ぺしゃんこになって、だんだん返品されるようになっていった。
正左衛門の家には、返品で戻された靴拭きマットが、山のように積まれていました。
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○新しいひらめきが「亀の子たわし」を生んだ!
正左衛門の奥さんは仕方なく、売り物にならなくなった靴拭きマットの、棒のような切れ端を丸めて、掃除に使っていたのです。
それを見た正左衛門は、こんなことをひらめいたのです。
「足で踏みつければぺしゃんこなるけど、もともとシュロは丈夫なもので、手に持ってゴシゴシこするだけなら、そう簡単にはつぶれれたりしないだろう」と。
そこで正左衛門は、人が手に持って使いやすいように形や大きさを考えました。
そしてついに1915年、「亀の子たわし」を完成させて、特許を取ることに成功したのです。
(たわし – Wikipedia)
「亀の子たわし」という名前の由来は、形が亀に似ていることと、子亀の方がかわいらしくて、親しみがわくだろうと思ってつけたのです。
(亀の子たわし_【楽天市場】 )
「亀の子たわし」は、発明からちょうど100年がたちますが、今でも材質や作り方は、ほとんど変わっていません。
正左衛門の発明は、とても完成度が高かったということになります。
あなたも一度「亀の子たわし」で、鍋などを洗ってみるのも良いかも知れません。
○まとめ
・「亀の子たわし」が発明した人は、「西尾正左衛門」という人物である。
・「亀の子たわし」が発明されるまでは、縄や藁(わら)をまとめて、しばった物で洗い物をしていた。
・「亀の子たわし」の前は、靴拭きマットとして売り出していた。
・靴拭きマットで特許を取ることができず、だんだん売れなくなっていった。
・奥さんが、売れなくなった靴拭きマットを掃除に使っていたのを見て、「亀の子たわし」を思いついた。
・「亀の子たわし」は、発明からちょうど100年がたちますが、今でも材質や作り方は、ほとんど変わっていない。
・正左衛門の発明は、とても完成度が高かったということになる。
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