行動展示が大人気の旭山動物園!
皆さんは動物園というと、キリンや象、ペンギンなどいろいろな動物を私たちに見せてくれます。
テレビでしか見たこともない動物や、今までお目にかかったことのない動物などを、じかに見ることができるのが、動物園なのです。
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大地を走りまわったり、空を飛んだり、海の中を泳いだり、自然の中で生きている動物たちは、それぞれ異なる特徴をもっていて、それぞれに適応した環境の中で暮らしています。
でも、動物園の動物はそうはいきません。動物園でも自然と同じように暮らしているわけではないのです。
常に適温の飼育室で、食事は飼育員に運ばれてきて、病気になれば獣医がみてくれる、そんな自然の中での暮らしているとは、言えないのです。
そんな中で、『できるだけ動物たちが自然の中と同じように、元気に気分よく過ごさせ、同時にお客さんにも楽しく動物たちを観察できるようにしよう』という考えた動物園があります。
今の動物園では、そういう自然環境に近い形をとって展示する方法が増えてきています。
その中で有名なのが、日本の一番北にある動物園である「旭山動物園」がその一つなのです。
(旭川市旭山動物園 – 出典:Wikipedia)
○開園50周年を迎えた「旭山動物園」
旭川市旭山動物園は、1967年7月1日に日本の最北端の動物園として開園しました。
旭山動物は、今年で50周年を迎え、動物の「ありのままの姿」を通して自然を知り、動物を通して命を感じてももらおうという、コンセプトで始まっています。
旭山動物園の50周年のロゴには、オオカミをシルエットにしたデザインとなっています。それは、オオカミは絶滅した動物であるので、二度とこのようなことが起こらないようにと、オオカミをデザインに起用したのです。
(オオカミのロゴ_出典:旭山動物園)
○動物園で「行動展示」が実を結んだ!
1967年につくられた旭山動物園は、今でこそ日本中から見物客が訪れる、大人気の動物園となっています。
しかし、かつては開園当時こそ人気はあったものの、だんだん客足が遠のき、一時期はいつつぶれてもおかしくない、とまで考えられていたほどでした。
そんな状況を変えたのが、動物園で働く人たちのアイデアだったのです。
普通はお客さんの前に出ない飼育員たちが、お客さんの前で動物の説明をするということを始めました。
「キリンの角は2本だと考えられていますが、実は5本もあるんですよ。」とか、「カバは肌が弱いので、昼間の日差しが強い日は、一日中水の中にいるんですよ」とか、飼育員がガイドをしたのです。
このガイドが面白い!という評判になり、動物園にお客が戻ってくるようになったのです。
やがて旭山動物園では「動物が自然にすること」をお客さんに見せる「行動展示」を始めるようになり、それが評判となっていきました。
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○自然の姿をお客さんに見てもらおう!
「行動展示」とは、例えば旭山動物園では、冬に「ペンギンの散歩」というイベントが行われます。
(冬の旭山動物園_出典:Naverまとめ)
南極にすんでいる野生のキングペンギンは、餌をとるために、みんなで遠い海まで移動していくという習性があります。
この様子を、雪の積もった動物園内をペンギンたちに自由に行動してもらい、お客さんに動物の習性を見て楽しんでもらおうというものです。
他にも、ペンギンがスイスイ泳ぐのを見上げられる水中トンネルや、ヒョウが自然の中と同じように、高いところで暮らせるようになっているなど、動物たちが自然の中で、のびのび暮らす様子を、お客さんに観察できるようにした展示方法になっているのです。
動物園に行くと、暑い日は、動物たちは一日中寝ているだけで、お客にとっては、面白くないものです。しかし、動物たちの行動を展示することで、自然な動物を見ることができます。
こうしてアイデアや創意工夫のおかげで、旭山動物園は人気スポットとなり、動物たちのことを大切に考えて、いろいろなアイデアを出した結果、ニンゲンも思いっきり楽しめる動物園となったのです。
私たちも、困ったときは周りの人たちのことを考えれば、おのずとアイデアは出てくるものです。
○まとめ
・動物園というと、キリンや象、ペンギンなどいろいろな動物を私たちに見せてくれる。
・日本の一番北にある動物園である「旭山動物園」は、動物の習性を利用した「行動展示」で話題となった。
・旭山動物は、今年で50周年を迎え、動物の「ありのままの姿」をコンセプトにしている。
・旭山動物園の50周年のロゴには、オオカミをシルエットにしたデザインとなっている。
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