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社会契約論と教育のあり方をしめした「ジャン・ジャック・ルソー」

フランスでは当時、ぜいたくな暮らしをしている王や貴族がまん延していた。
明日の食べるものにも困った民衆が、1787年「フランス革命」を起こした。

blogs.yahoo.co.jp(絵:blogs.yahoo.co.jp)

この革命は自由と平等を求める民衆が王や貴族に対する、革命であった。




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この「フランス革命」に大きな影響を与えたのは、「ジャン・ジャック・ルソー」が著した、「人間不平等起源論(1755年)」と言われている。www.amazon.co.jp (5)(本:www.amazon.co.jp )

「人間不平等起源論」では、人間の社会における不平等の起源を探り、その不平等は自然法によって、許容できるものと論じている。

また、ルソーは教育のあり方についても、教えている。

○「ジャン・ジャック・ルソー」とは、どんな人物?

ジャン・ジャック・ルソー(1712年~1778年)は、スイスのジュネーヴに生まれている。

philosophy.hix05.com(絵:philosophy.hix05.com)

ルソーは、フランスで活躍した哲学者、政治哲学者、作曲家でもある。

生まれてすぐに母が亡くなり、10歳のときに時計職人の父も、ルソーの兄も町を離れ、孤児同然となったルソーであった。

ルソーは、母方の叔父である牧師に預けられることになる。その後、様々な仕事を転々とし、長く苦しい放浪生活をおくることになる。

職人の下働きとして重労働させられるなど、不幸な子供時代をおくっている。

彼はジュネーヴを離れ、ヴィラン男爵夫人に気に入られ身を寄せることになる。そこで彼は、様々な教育を受けることになる。

やがて彼は、婦人と分かれてパリに出て作家として活躍するようになる。
ディジョンのアカデミーの懸賞論文に「学問芸術論」を出典し入選することになる。学問と芸術の進歩の道徳の鈍化と腐敗のいずれに貢献したかと論じている。

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この頃、ルソーは意欲的に著作や音楽作品を創作している。

ルソーは音楽にも詳しく、新しい楽譜の書き方を提案もしている。
日本の童謡でも知られる「むすんでひらいて」のもとになった曲も作っている。




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○ルソーの著した「社会契約論」とは?

ルソー著した「社会契約論」は、「民主主義思想の基礎」だと肯定される一方で、「ファシズム・恐怖政治の原点」だと否定的に評価されることになる。

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民主主義と社会主義とが、合わさった思想であるがゆえに、この2つの主義を主張している。

特殊意思(個人の意思)の和(全体意思)ではないが、「特殊意思」から相殺しあう過不足を除けば、「一般意思」が残ると説明している。

「全体意思」-「特殊意思」=「一般意思」

ルソーは選挙を伴う議会政治とその多数決を否定し、一般意思による全体の一致を目指していた。

ここで、ファシズムと言われるいるのは、「政治の一般意思への絶対服従によって、党派政治や政治家による抑圧を排除した直接民主制を志向」、「社会契約による国家が君主制であるにせよ、あるいは貴族性であるにせよ、いずれも統治者が一般意思に服従することを重要視している。」

社会主義とも取れれば、民主主義とも取れる内容である。

○ルソーは晩年政府に追われる立場に!

1762年、ルソーは子どもの生きる権利や新しい自由な教育のやり方について、物語風に書いた「エミール」を刊行している。

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その本に書かれた内容について、神を冒涜していると批判され、政府は問題であるとして、政府の命令により、発行後全て焼き捨てられることになり、ルソー自身も政府から追われる立場になる。

その後、フランスを追われ、スイスやイギリスを転々とすることになる。

「すべてのものは、造物主の手から出たときは善であるが、人間の手の中では悪になる」(エミールより)

この中で問題になったのは、社会やその中の文化に染まっていくと悪になるということである。この考えが問題となった。

○ルソーの晩年

ルソーは1767年にようやくパリに戻り、1778年に66歳で亡くなっている。

ルソーの考えは、ロシアの作家トルストイ、学校教育の理念を打ち立てたスイスのペスタッチなど、後世の多くの人々に影響を与えている。

russiaeigasha.fc2web.com(絵:russiaeigasha.fc2web.com)

○まとめ

・ルソーの著した「人間不平等起源論」は、「フランス革命」に大きな影響を与えた。

・ルソーは、1712年スイス・ジュネーヴで生まれている。

・ルソーが生まれてすぐに母が亡くなり、10歳のとき父と兄が町を離れ、孤児同然となる。

・ルソーは、ジュネーヴを離れ、ヴィラン男爵夫人に気に入られ、そこで様々な教育を受けることになる。

・アカデミーの懸賞論文に「学問芸術論」を出典し入選している。

・ルソーは日本の童謡である「むんすんでひらいて」を作曲している。

・ルソーの著した「社会契約論」は、民主主義と社会主義とも取れるものである。

・ルソーの晩年は、政府に追われる立場になる。

・ルソーの考えは、後世の多くの人に影響を与えている。




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