空にも海にも国境があるって ほんとうなの!?
それぞれの国は、その国の領土を持っている。
領土には、その国の国民が住み、国民が国の方針を自分できめることができる、それぞれの「主権」を持っている。
その領土を、他の国と区切っているのが「国境」なのです。
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1648年のヴェストファーレ条約以降、主権国家において明確な領土を持つようになった。そのとき国境線が地表上にひかれることになる。
国境をどこにするかで、世界の多くの地域で紛争が起こっている。自国の領土が広がれば、そこにある農地、鉱物などの天然資源が手に入るため、それぞれの国が主張している。
国境は地表の部分だけが決められているわけではなく、実は空と海にも国境がある。
それぞれ空は「領空」、海は「領海」といって、空も海もどの国のものであるかは決まっている。
しかし国境において、日本では北方領土問題、沖縄県の尖閣諸島の問題も起こっている
○海や空にも国境線が引かれている!
海はとても広く、地球の表面積の3分の2を占めている。
その中でもユーラシア大陸、オーストラリア大陸、南極大陸、南北アメリカ大陸に囲まれた太平洋が最も広く、地球上の海の約半分を占めている。
しかも陸地の総面積(およそ1億4889万平方メートル)と比べても、1.2倍以上の広さとなっている。
こんな広大な太平洋にも、ほかの海との境があるのです。
この領海を決めたのが、国際水路機(IHO)で、大西洋との境は南アメリカ大陸の先端のホーン岬の南、インド洋との境はオーストラリアのタスマニア島南部と決まられている。
太平洋の多くは「付属海」と呼ばれ、大陸や島に囲まれた海で構成されている。
その太平洋の付属海の一つに「日本海」も含まれている。そして日本海と太平洋にも、国際水路機関が定めた境があり、それが東北の「津軽海峡」となる。
(津軽海峡 – 出典:Wikipedia)
日本のように、海に面している場合、領海は基本的に海岸から12海里(1海里=1852メートル)の内側となる。
領空は、地球の周りにある気体(大気)がある範囲の大気圏、上空500メートルとなっている。
領空は、領土と領海の上の大気圏の部分で、領土や領海、領空に他国が入るときは、その国の許可が必要となる。
海岸から200海里の内側は、基本的に「排他的経済水域」とされ、そこにいる魚介類や鉱物などの天然資源を利用できる権限をもっている。
(領空と領海_出典:ウィキブックス)
こうして決められている日本の領土は、約38万平方メートルと決められているのだ。
その排他的経済水域で、今中国や韓国で問題となっている。
世界で最も広いロシアは、日本の4倍以上となる約1708万平方メートルもある。
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○同じ国なのに離れている国があるってほんとう!?
アメリカの北の端にあるアラスカ州を地図で見ると、アメリカの他の州とはつながっておらず、間にカナダをはさんでいることがわかる。
(アラスカ州 – 出典:Wikipedia)
このように国の領土などの一部が、その国の大部分を占める土地とは別の場所にあるところを「飛び地」という。
アラスカ州は、1867年にアメリカがロシアから買い取った領土なので、飛び地となっている。
アラスカ州の他にも、世界にはさまざまな「飛び地」がある。
まず、イギリスのジブラルタルは、もとはスペインの領土だった土地をイギリスが植民地にしたことで「飛び地」となった。
また、人口密度が高いことで有名なバングラデシュは、もともとパキスタンの飛び地だったが、1971年に国として独立している。
日本国内においても「飛び地」がある。
「飛び地」として有名なのは、和歌山県の北山村である。
三重県と奈良県に囲まれ、和歌山県のどの市町村とも接していない。
(和歌山県の北山村_出典:buffaloes.co.jp)
○まとめ
・その領土を、他の国と区切っているのが「国境」である。
・実は空と海にも国境がある。
・それぞれ空は「領空」、海は「領海」という。
・領海を決めたのが、国際水路機(IHO)である。
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