コーラやビールの泡の役割ってなに?
暑い夏などは、ビアガーデンで冷たいビールを飲む機会も多くなってくる時期です。
ジョッキに生ビールが注がれ、その表面には白い泡が浮いていますよね。
この「泡」はなんのでしょうか。
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コーラなどでも缶やペットボトルを振って空けると、シュワシュワと泡が出てきます。
実はこの泡の正体は、「炭酸ガス」で二酸化炭素とも呼ばれています。
炭酸ガスは、コーラなどは精製工場で溶かし込まれます。
炭酸ガスの入った容器に圧力をかけると、炭酸ガスはコーラによく溶けるので、完全に溶けてしまうと、泡は目に見えることはありません。
その炭酸ガスを含んだビールやコーラなどは、お店や自動販売機まで運ばれます。
コーラの缶やペットボトルのふたを開けると、ギュッと圧力のかかっていた炭酸ガスが、一気に飛び出すことになります。
居酒屋やビアガーデンで出される生ビールは、ビールと炭酸ガスを混ぜて、ジョッキに注いでいるのです。
逆に炭酸ガスの無いビールは、なんか気の抜けた味がして、うまいビールとは言えません。
○ビールの泡は、おいしいの?
居酒屋やビアガーデンで飲むビールですが、ビールは主に大麦を発芽させた麦芽を、ビール酵母でアルコール発酵に変えたものになります。
(写真:www.alicey.jp)
この菌がアルコールを作りだす過程において、自然に炭酸ガスを作り出しています。
ビールの泡は、このときに出た炭酸ガスとなっているのです。
しかし最近ではちょっと違っていて、アルコールの発酵を終えた酵母の活動を止めるために、熱処理を加えていたのですが、最近ではミクロフィルターでろ過(ろか)して酵母そのものを取り除いているのです。
そうすると、炭酸まで抜けてしまうことになってしまいます。
よって、大手メーカーのビールでは、コーラやサイダーのように新たに炭酸ガスに圧力をかけてから、缶や瓶に詰めて出荷しているのです。
居酒屋やビアガーデンに注がれる生ビールは、ビールに炭酸ガスをその場で注入して、ジョッキなどに注がれて運ばれてくるのです。
(写真:guide.travel.co.jp)
ビールをきめ細かい泡でふたをすると、やわらかい泡の香りと、更にジョッキを傾けると、中のビールがのど越しを通り、より一層ビールの味を際立たせてくるのです。
これは、日本酒やワインなどにない、泡とビールの味を楽しむことができるのです。
また炭酸ガスなので、すっきり爽快に感じるようになるのです。
最近出回っている地ビールの中には、「天然の炭酸」を売り物にしているものがありますが、地ビールは酵母を活かしたまま瓶や缶に詰めているものも多く、先ほどのミクロフィルターを通していないようです。
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○ビールの歴史は?
ビールは、今から4000年前のメソポタミア文明のシュメール人により作られた資料が最古の記録されています。
(写真:メソポタミアでのビールのつくり_www.kirin.co.jp)
小麦の原産地が西アジアであることから、メソポタミア文明からビール製法が伝わったとする説が有力のようです。
(イラスト:sake.jp)
また中国において5000年前にビール醸造の痕跡も見つかっています。
ビールは歴史ある飲み物となっています。
○まとめ
・ビールは泡は「炭酸ガス」である。
・炭酸ガスは二酸化炭素とも呼ばれている。
・炭酸ガスの入った容器にギュッと圧力をかけると、炭酸ガスは完全に溶けてしまい、泡は見えなくなる。
・ビールやコーラなどのふたを開けると、圧力のかかった炭酸ガスが一気に飛び出し、泡となる。
・ビールは大麦を発芽させた麦芽をビール酵母でアルコール発酵させたもの。
・アルコール発酵を止めるために、以前は熱処理をしていたが、最近酵母を取り除いている。そのため炭酸ガスが抜けてしまうことになった。
・居酒屋やビアガーデンでは、ビールに炭酸ガスを注入し、生ビールとて出している。
・日本酒やワインなどにない、泡とビールの味を楽しむことができるのです。
・ビールの歴史は古く、今から4000年前のメソポタミア文明のシュメール人により作られた資料が残されている。
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