夢の超特急「リニアモーターカー」の原理ってなに?
皆さん「リニアモーターカー」という超高速新幹線はご存じだろうか。
日本が唯一の超特急として開発された新幹線は、今や世界中で製造され、中国でも新幹線をつくれるレベルにまで達している。
今後その新幹線を超える、超高速の夢の列車「リニアモーターカー」が、日本の技術で開業を目指している。
スポンサードリンク
今では日本のリニアモーターカーは、世界最速である時速600km/hを超え、ギネス記録を更新した。
この速度で、東京ー新大阪間を走行した場合、40分余りで到着することになる。
今新幹線で、東京ー新大阪間が2時間半ぐらいであるので、およそ3倍近くの速度となる。
2027年に、品川ー名古屋間を開業予定で、2045年には、品川ー新大阪間を開業予定となっている。
(リニア中央新幹線概要_出典:奈良市)
政府でも、もう少し早い段階での開業を目指すようにと要請している。
JR東海では、もう少し早い断簡で山梨ー神奈川間の先行開業もあり得るという。
○最初のリニアモーターカーには車輪がついていた!?
リニアモーターカーの仕組みそのものは、19世紀頃のイギリスで、すでに考えられていた。
しかし、当時の技術では実際に走ることはできず、実現されなかった。
リニアモーターカーの開発が本格的に始まったのは、20世紀に入ってからにこと。
初めの頃のアイデアでは、リニアモーターカ―には車輪がついていて、走るときにも車輪が線路の上に乗っていた。
今のリニアモーターカーでは、駅にいるときや、最初の低速時には車体が浮上しないため、引き込み式のゴムタイヤを利用する。
当然、緊急時にも、タイやで車体を支持している。
スピードがある程度出てくると、飛行機のように車輪が車体の中に格納され走行する。
スポンサードリンク
○リニアモーターカーの原理ってなに!?
リニアモーターカーの原理は、磁石の力を利用して、進みながら浮き上がる乗り物となる。
磁石にはS極とN極があり、N極とS極では引張り合い、N極どうし、S極どうしでは、反発しあうことは、小学校の理科の実験で既に学んでいると思う。
(磁石_出典:素材ライブラリー)
その磁石の磁力の反発・吸引力を利用して進むのが、リニアモーターの原理ということになる。
この磁力の吸引力で列車を引張り、磁力の反発力で列車を前に動かしている。
列車は線路に接していなので、摩擦抵抗もないので、飛行機と同じく列車が浮いた状態で走行する。
リニアモーターカーは世界中で注目され、いろいろな国で開発が続けられている。
一番最初に、この磁気浮上型リニアの開発に成功したのは、1971年にドイツで成功している。
磁気浮上型リニアでは、飛行機と同じで地面に接触していないため、摩擦が小さく、速く走行ことを可能としている。
これまでの世界最高記録は、日本の開発車両が実験走行で記録した581km/hで、さらに600km/hを超えている。
(中央新幹線 – 出典:Wikipedia)
浮上型リニアは、現在世界での数か所で実際にお客を乗せて走っている。
その一つが、愛知県にある「東部丘陵線」である。
これは時速100km/h程度と、そんなに速度の出るものでないが、「中央新幹線」の基礎技術となっている。
(愛知高速交通東部丘陵線 – 出典:Wikipedia)
○磁気浮上型リニアの仕組みってなに!?
普通の鉄道車両では、線路の上にのせた車輪を回して、その力を使って前に進む。
リニアモーターカーの場合、前に進む力を磁気でつくり出している。
したがってリニアモーターカーは車輪を使わずに、車両を地面から浮き上がらせて、前に進む。
車輪を浮き上がらせるには、車両の下から空気を吹き出す方法と、磁気の反発力を利用する力を使う方法がある。
特に磁気の反発力を利用して浮き上がる方法を「磁気浮上型リニア」という。
・浮上型の原理
リニアモーターカーが走る原理は、ガイドウェイという両側の壁にコイルが取り付けられていて、車両が進んでくると、そのコイルに電流を流し電磁石となる。
(リニアモーターカーの原理_出典:JUNK-WORD.COM(ジャンクワードドットコム))
そして、車両の超電導磁石との間で、車両を押し上げる力(磁石の反発しあう力と引き合う力)が起こり、車両が浮上することができる。
・推進の原理
車両の超電導磁石には、N極とS極が交互に並べてあり、地上の推進コイルに電流を流して、N極とS極を発生させている。
(リニアモーターカーの原理_出典:JUNK-WORD.COM(ジャンクワードドットコム))
車両とコイルの間で、N極どうしとS極どうしでは反発しあい、N極とS極では引っぱりあう力がおこり、車両を前に進める。
・超電導磁石ってなに?
現在、超電導磁石で使用中のニオブチタン合金が使われており、一定温度以下(-269℃)にすると、電気抵抗がゼロになる。
これを「超電導現象」という。
(超伝導磁気浮上_出典:国立大学 54工学系学部 ホームページ)
この状態でつくったコイルに一度電気を流すと永久に、電流が流れ続け、強力な磁石となる。
リニアモーターカーでは、超電導状態を保つために液体のヘリウムを使っている。
今東京ー名古屋ー大阪間をつなぐ「中央新幹線」の計画が進められ、2027年頃には、東京ー名古屋間で完成が予定されている。
完成すれば東京ー名古屋間をたった40分で移動できるようになると言われている。
リニアモーターカーが開業すれば、一度は乗ってみたいものです。
○まとめ
・新幹線を超える、超高速の夢の列車「リニアモーターカー」が、日本の技術で開業を目指している。
・リニアモーターカーは、世界最速である時速600km/hを超え、ギネス記録を更新した。
・今新幹線で、東京ー新大阪間が2時間半ぐらいで移動できるようになる。
・リニアモーターカーの原理は、磁石の力を利用して、進みながら浮き上がる。
・磁石の磁力の反発・吸引力を利用して進むのが、リニアモーターの原理ということになる。
スポンサードリンク