地球に届く太陽の光は、8分前を見ている!?
今私たちは太陽なしでは生きていけない、そんな大切な太陽の光ですが、私たちが感じている太陽の光は、実は8分前のものを見ているのです。
太陽の光から変換されたエネルギーは、気象現象にも影響を与え、地球上のさまざまな場所で、雨や風などをもたらしています。
また太陽の光は植物やプランクトンなど光の光合成によって、必要な酸素を生産して、私たちに与えてくれています。
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実は太陽の光は、地球の表面に到達するまでの時間は、約8分17秒~19秒になります。私たちが目にするすべて物が、8分前の光で見ていることになるのです。
これは天文単位である、太陽と地球の半径と光の速度から計算したものになります。
前にも「太陽の表面温度は何度なの?」で説明しましたが、「太陽は燃えていない」のです。
燃えていないのに、なぜ太陽は光を発し、暖かい熱を放出し続けているのでしょうか。
地上で熱に変換されるエネルギーは約45%と言われている。
海中に蓄えられるエネルギーは20%ぐらいとされ、最終的には、可視光線や赤外線などの電磁波として、宇宙に再放出されているのです。
太陽の光を生みだしているのは、太陽の中心で4個の三重水素が核融合して、ヘリウムを生成したときの光になります。
その光の源をたどると、太陽の中心から表面に届くまでに約200万年もの時間を要しているのです。
実は、太陽の表面に生成された光は、200万年前に太陽の内部で核融合されたものになるのです。
○どうして太陽の光はあたたかいの?
昼間太陽が昇ると、私たちは暖かく感じます。
(写真:太陽の光)
太陽が昇っている昼間は気温が上がり、やがて夕方になって太陽が沈むと気温が下がってきます。
地球の空気や地面、海の水などに光(赤外線)があたり、暖めています。
太陽の表面温度は6000度にもなりますが、太陽と地球の間に酸素がないので、そのままの温度が地球に伝わることはありません。
実は地球を暖めているのは、太陽の光なのです。
太陽の光の中には、目には見えない光(赤外線、可視光線、紫外線)の光源が含まれています。
赤外線は、高い透過率と温熱作用があり、一般に赤外線は人間の皮膚(ヒフ)を通して、体内に約15cm近くに到達すると、そこで熱エネルギーに変換されると言われている。
そのまま放置すると人間の体は体温が上昇してしまうので、体内の血液を大量に送り温度を一定に保とうとします。
それでも温度が上昇し続けると、今度は皮膚から汗となって水分を放出して、体温を調整しているのです。
冬場に比べて夏の気温が高いのは、昼の時間が長くなるため、赤外線が長い時間あたるようになるからです。
○赤外線の光は身の回りにも使われている!
赤外線は、太陽の光の中のだけにあるのではなく、私たちの身の回りにも、赤外線は使われているのです。
私たちの身の回りにある、電気ストーブやオーブントースターなどは、赤外線を利用して暖めています。
また赤外線には他にも、さまざまな性質があり、いろいろなところに利用されています。
例えば、テレビやエアコンのリモコンや携帯電話などがそうです。
リモコンの信号やデータを送るために、赤外線が使われています。
(写真:リモコン_kazuch.com)
また暗い場所でも撮影ができる赤外線カメラや、宇宙の星を観測する望遠鏡なども、赤外線が活躍しているのです。
太陽の光に含まれる「赤外線」は、物を消毒したり、人間の体の中で「ビタミンD」をつくるなどの働きをしてくれるのです。
だからと言って、たくさん日光を浴びると、ひどい日焼けや病気の原因にもなってしまいます。
また、顔のシミ、そばかすの原因にもなるので、注意が必要です。
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○生物を紫外線から守るオゾン層!
先ほど説明したように、太陽の光には赤外線、可視光線、紫外線の3つがあります。
地球と宇宙空間の間には、空気とガスでできたオゾン層が存在しています。
オゾン層は地球の周りを覆っていて、太陽の放射線に含まれる有害な紫外線も成層圏のオゾン層で90%カットされます。
(イラスト:オゾン層_www.seibutsushi.net)
しかし、人間がエアコンや冷蔵庫を使う時に出る「フロンガス」が上空までいき、そのオゾン層をこわしているのです。
その結果、地球に届く有害な紫外線の量が増えて、人間に悪影響を及ぼすことになります。
○太陽の光の可視光線はどういう役割をしているの?
赤外線や紫外線は目には見えません。
可視光線は、地球上の色を目に見えるように光らせているのです。
1666年ニュートンによって発見された、プリズムで太陽光線を分光すると、7色の光線に分かれることを発見されています。
可視光線の波長の短い側から、紫、青紫、青、青緑、緑、黄緑、黄、黄赤(橙)の順になります。
(図:可視光線_www.backlog.jp)
この可視光線ですが、さまざまな波長の可視光線が空気中にぶつかって、いろいろな物質を照らしています。
また朝の太陽に光、昼の太陽の光、夕方の太陽の光がそれぞれ違うのは、それぞれの光の波長が異なることなるからです。
夕日などは、波長の中で一番長い光になります。
従って、地球上で目で見えるものすべてが、可視光線によって物が見えるようになっているのです。
可視光線がなければ、私たちは暗黒の世の中を、生きていかなければならないのです。
○まとめ
・太陽の光は、8分前の光を私たちは見ている。
・太陽は光は、地球表面に到達し熱に変換されて、暖かく感じるのである。
・地上の表面で、熱に変換されるエネルギーは45%である。
・太陽の光は、200万年前に太陽の内部で核融合してできた光である。それが時間をかけて太陽の表面に出てきたものが光である。
・太陽の光には、赤外線、可視光線、紫外線の3つの光源が含まれている。
・赤外線は、人間の皮膚の15cm近くに到達すると熱エネルギーに変換され、暖かくなると言われている。
・有害な紫外線は、地球の周りのオゾン層が守ってくれている。
・太陽の光の可視光線は地球の空気にぶつかるといろいろな波長の光に変換され、いろいろな物質を照らしている。
・赤外線は、家庭のリモコンや携帯電話などに使われている。
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